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アライグマは凶暴な動物?手洗いは上手なの?
現在、都市部にも出現するアライグマ。ゴミを荒らしたり、農作物を荒らす目撃情報や住宅の屋根裏に住み着く被害が相次いでいます。
アニメキャラクターでも知られる尾っぽがフサフサの可愛らしい姿で手を洗うような姿は可愛らしく、動物園で子供から大人まで癒されると人気のアライグマですが、野生のアライグマに近づいたり触ったりすると、咬まれたり、鋭い爪で引っ搔かれるなど、意外と凶暴な一面を持っています。
動物園などで人に飼育されたアライグマは、病気や感染症を避けるために予防接種やワクチンなどを受けていますが、野生化して自然界や市街地で生息するアライグマは様々な病気やウイルス感染症を媒介する恐れがあります。
こちらのコラムでは、アライグマの特徴や屋根裏に住み着いた時の駆除対策についてご紹介します。アライグマは手洗いする仕草が印象的ですが、実際手洗いは上手なのかについても解説します。
目次
アライグマは昔から日本にいた?
アライグマは日本にいつ頃からいたのかについてですが、元々は北アメリカ原産の動物で日本にはいない動物でした。
1970年代、人気アニメの主人公が飼っていたペットがアライグマだったことで、珍しいライグマの人気が高まり、その頃、飼育目的として多くのアライグマが日本に輸入されました。今では考えられない光景ですが、幼少期に飼うと、人に懐きやすいことから、犬のようにリードでお散歩させては注目の的となっていたと言います。
当時は個人のペットとして、1頭当たり5万円程度で販売されていたようです。しかし、見た目の可愛さとは裏腹に成長するにあたり、アライグマの性格は凶暴で人には懐きにくく飼育困難となる飼い主が急増。
飼いきれなくなった飼い主が最終的に野山に放したり、アライグマ自身が逃げ出したり、更には販売者が売れなくなったアライグマを管理放棄をしたことにより、野生化したアライグマが増え、その自然界で繁殖していったと考えられます。
飼育禁止となったアライグマ
現在、日本ではアライグマを個人で飼育することは法律で禁止されています。
平成16年に公布された「特定外来生物」による生態系などに係る被害の防止に関する法律の中で、アライグマは「特定外来生物」に指定されました。生態系に悪影響を及ぼし、人間に危害を加え感染症をもたらす可能性があり、日本の在来種を捕食し在来生物の生存を脅かす危険性もあること農林水産業に大きな被害をもたらす動物として捕獲や駆除の対象となる生物と指定されました。この法律に基づいて、毎年沢山のアライグマが駆除されているのです。
アライグマは北アメリカやカナダなどが原産で基本的に水辺近くの森林に生息していますが、幅広い環境にも適応することが可能です。北アメリカ大陸ではコヨーテなどの肉食獣が天敵ですが、この日本にはそのような天敵がいないため個体数が増加していったと考えられます。
特徴や生態
・頭胴長40~60cm程度
・尾の長さは20~40cm
・体重は4~10㎏ほど
環境下によって個体の大きさが異なることもあります。毛は灰色だけとは限らず明るい茶褐色の毛に覆われていますが、フサフサとした長い尾尻に黒い模様が入っているのが大きな特徴。
アライグマは
アライグマ科アライグマ属に分類される哺乳類
アライグマ(学名procyon lotor)
雑食性であるため、木の実や果物や野菜類、小動物や鳥類、魚類、昆虫などの食性を持ち、様々な環境下でも生息することができるのです。夜行性で薄暗くなったころに活動します。凶暴な性格と言いますが、近づいたり脅かしたりなどの刺激をしなければ人を見つけて襲い掛かることは滅多にありません。繁殖期以外は単独行動で縄張りはつくらないようです。
・繁殖期は1月~3月頃に交尾
・4月~6月頃に出産
雄は複数の雌と交尾、1回の出産で3~6頭ほど産みます。出産時期の子育てや冬場の寒い時期には家屋に侵入する被害が増えます。
「アライグマ」名前の由来
アライグマはその名の通り、前足を水中に入れて獲物を探る仕草が手を洗っているように見えることから名称の由来となりました。タヌキに似ていることから、英語ではraccoonと呼ぶのに対し、タヌキはraccoon dogと呼ばれています。
アライグマは手を洗う綺麗好き?
雑食性のアライグマは、木の実や果物を好んで食べますが、小型の哺乳類であるネズミ、野鳥とその卵、魚類や両生類、昆虫類をも捕食します。そんなアライグマが手を洗うような仕草をお利口さんで綺麗好きと思っていた方も少なくないのでは?
アライグマが両手を擦り、手洗いしているような行動のほとんどは餌を洗う際の行動と思われますが実際はどうなのでしょう。
アライグマの前足は他の動物と比べて非常に器用です。物を剥いたり掴んだり、くり抜いたりといった動作で食材を捕食します。
元々は水辺の近くで生息していたアライグマは、獲物の毒や泥を洗い取る行動が習性化したのではないかと考えられます。視力が低くあまり見えていないため水辺以外でも触れた食物を確認するための行動とも言われています。
住宅地に生息する野生化したアライグマにはあまり見られなくなった行動ですが、獲物を水中につけることで獲物の動きを止めたり、感触を感じやすくなるなど様々な理由があるため、そんな手先が器用であるアライグマの特徴が「綺麗好き」という姿にみえるのかもしれません。
アライグマが与える被害とは?
家屋などに侵入したり、農作物を荒らすアライグマは手を洗う仕草というより、獲物を掴んで器用に食べるといった姿が多く目立ちます。水辺の少ない場所にも生息しているアライグマの生態系が環境下によって変わりつつあるのかもしれません。
アライグマはその手先の器用さが強みで、ドアノブを開けたり、捕獲された檻のカギを開けて逃げられてしまうこともあるようです。その際の逃げ足は二足歩行で素早く逃げます。
外にいる犬猫に鋭い爪で引っ搔き襲い掛かったり、ペットフードを掴み取って器用に食べ、水槽の金魚やメダカなどの魚を食べる被害も発生しています。
田畑などでは器用にトウモロコシの皮を剥いて食べられる農作物被害も深刻です。更にはその田畑や森林周囲の民家や神社、住宅街などにも出没し、建物の天井裏や倉庫などに侵入し住み着いてしまう被害が増えているのです。その影響で糞尿被害・騒音被害・木材の腐食や損傷・建造物での営巣などの被害が発生します。
過去にも有名な清水寺などで爪痕が見つかったこともあります。アライグマは我が子である子どもや赤ちゃんがいる時期には子を守るために攻撃的にもなるので注意しましょう。
野生化アライグマの被害対策
様々な被害を与えるアライグマにそれぞれの立場から被害を阻止しようと力を入れていますが、それでもなお害獣被害は続いています。
繫殖力の高いアライグマの天敵がこの日本では少ないことも影響のひとつと言えますが、環境によって被害が緩和された地域もあれば、被害が広がるケースもあったり、今後、さらに勢力を増してアライグマが繁殖する可能性もあります。
家屋に侵入される被害も深刻
寒い冬でも冬眠しないアライグマや、ハクビシンなどの害獣が侵入される民家が増えています。アライグマだけに限らず「ハクビシン」「タヌキ」「イタチ」などの中型害獣も地域によって発生し被害が起きています。
そこには獲物となる「ネズミ」がいたり、人間と鉢合わせすることなく人家に忍び込み、彼らにとって居心地の良い環境を見つけて住み着いてしまいます。そんな被害から大切なお住まいを守るために駆除業者も力を入れています。
一般家庭などでの駆除では捕獲が禁止されているため追い出し・追い払い・侵入口封鎖などの施工で駆除・防除対策を行っています。被害に合われた天井裏に残されたフン尿清掃、殺菌消毒も行います。
動物からの感染症の恐れ
野生動物のフン尿には多くの病原菌、ダニや寄生虫などが発生し、天井から室内にまで広がっていくことでアレルギー症状を引き起こしてしまうこともあります。
それだけでなくアライグマ回虫による幼虫移行症や狂犬病など人間にも感染する病原体を保有している可能性があります。アライグマだけに限らず野生動物から出たフン尿や血液、唾液からも危険な病原体が存在する可能性があるので十分に注意しましょう。
見た目が可愛いからといってむやみに近づいたり手を出すとアライグマは身を守るために威嚇しながら咬んでくる危険が高いので刺激しないようにしましょう。
アライグマに餌やりはやめよう
野生のアライグマは多くの雑菌やウイルスを持っているため、様々な病原菌によって感染症を引き起こす危険があります。
見た目は可愛らしく、物珍しさで餌を置いてあげたくなりますが、餌やりはやめましょう。アライグマの子どももとても愛くるしい顔つきをしていますが、可愛いからと言ってその場所に餌付けをしてしまうと習慣になってしまいます。
人間の食べ物を与えることはアライグマの生態系にも影響を及ぼし、繁殖傾向にありながら病気などで死んでしまう個体も増えてしまいます。
慣れて頻繁に現れるようになると手に負えない被害が発生してしまったり、近隣トラブルにも繋がります。
お腹を空かせている姿に手を差し伸べてしまいたくなる優しさが返って悪影響を及ぼす危険があるため、餌付けはせずに、そっと見守るようにしましょう。
目撃情報やケガしているアライグマを見かけた際は、各自治体に問合せ、独自での保護は自治体とご相談の上判断しましょう。家の中に住み着いている場合にも、餌付けはせずに、アライグマを傷つけることなく速やかに追い出すための駆除を行いましましょう。
アライグマの駆除
アライグマが屋根裏に住み着いていると分かった時点で、近づいて手を出すのは危険です。直接傷つけたりせずに、アライグマが嫌がる音や臭いで追い出す方法が安全です。市販でも忌避剤などが販売されていますが、室内に撒く害虫駆除剤の燻煙剤とは違い、嫌がる臭いで忌避させる方法です。
忌避剤設置だけで終わりではなく、確実にいなくなったことを確認した後、侵入口を塞ぐなど再発防止策に取り掛かります。
住み着いていたアライグマが屋根裏又は床下からいなくなった場合もそのねぐらにはフン尿に汚染されてしまっている可能性があります。
ダニやノミの発生にも繋がり壁伝いから室内にダニやノミなどが発生してきてしまいます。排泄物の清掃や殺菌消毒を行いましょう。一度アライグマが侵入すると再び侵入されてしまうこともあるのでどの場所から侵入したのかを突き止めその侵入口を塞ぐことが重要です。
まとめ
アライグマは非常に可愛らしい印象ですが、やはり野生のアライグマは動物園などで飼育されるアライグマのように予防接種や健康管理もされていません。
どのような病原菌やウイルスを持っているか、いまだに分かり切れていないのが現状です。野生の動物が持つ病原菌は媒介する恐れもあるので、噛まれたり、引っ掻かれたりした際には流水で流し、殺菌消毒を行い速やかに診察するようにしましょう。
その他の野生動物に対しても素手で触れたり自身で害獣駆除を行う際には十分な注意が必要です。まだ侵入されている様子がなくても周囲で発生している際には前もって屋根裏や床下に入り込める隙間がないか点検と防除を行っておくと良いでしょう。
建物の構造によって屋根に上ったり床下や天井裏に入っての作業は危険が伴います。安心・安全を優先的に考え、アライグマを始め、様々な害獣の特徴や生態を知るプロの専門業者に相談してみることをおすすめします。
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