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家の中の小さな虫・人を吸血するトコジラミ
家の中で見つけた小さな虫やゴキブリの幼虫みたいな黒っぽい虫を見つけたことはありませんか?
何の虫かわからないけど「これって何の虫?」と調べてみると、意外にも危険な虫だったりします!
ベットや寝具、カーテンや家具の裏、壁の隙間に黒いカビのようなシミができていたら・・・
もしかしたら・・・
トコジラミの糞かもしれません!
近年増え続けているトコジラミは
海外から持ち込まれたものと言われています。
日本でもホテルや旅館、病院
宿泊施設やマンション
一般住宅でも発生しています。
そんなトコジラミは
吸血性を持つため、寝ている間に刺されるなどの被害を引き起こすとても厄介な害虫なのです!
近年では薬剤抵抗性を持つ
スーパートコジラミなどの増加で国内の様々な場所で被害がみられるようになりました。
まさかうちにそんな虫が侵入するとは!!と
驚かれる方もいますが、気づかずにそのままにしていると繁殖して被害が広範囲に及び駆除が難しくなることも・・・。
早めの対策で解決を目指すために
トコジラミの生態や特徴、駆除方法をご紹介していきます。
目次
トコジラミはどんな虫?シラミの仲間?
トコジラミは、カメムシ目に属する
吸血性昆虫。
シラミと名が付いていますが
シラミではありません。
生物学上、カメムシの仲間であると言われ
別名ナンキンムシ(南京虫)
英名:bed bugと呼ばれています。
トコジラミはダニやノミやシラミと同じように
吸血被害を及ぼすのが特徴的な害虫。
ダニやノミ、シラミに比べてトコジラミは
体が大きいので発見しやすでしょう。
吸血性トコジラミはダニと間違えることも
吸血性のトコジラミは夜行性のため
就寝中に人へ被害を加え、人の血液を栄養にして生息します。
見た目や大きさにも違いがるダニとトコジラミですが
寝ている間や気づかない間に刺されることで
その姿を見ていなかったりするとダニと間違える方も多くいらっしゃいます。
見た目は、ゴキブリの幼虫にも間違える方もいます。
トコジラミへの知識の普及も進んでいないことで
住宅の寝室や施設内で発生した被害をトコジラミとわからずにいることもあります。
夜行性のため、日中は隠れていることが多くあまり姿をみせません。
トコジラミの存在に気が付かず発見の遅れが生じることで繁殖を広げてしまっている要因でもあります。
刺されたことで起こる激しいかゆみや赤い発疹(紅斑)などをダニと勘違いしてダニ対策をしてしまう方もいますがダニ対策ではトコジラミを駆除することはできません。
詳しくトコジラミの特徴をみていきましょう。
トコジラミの特徴
・成虫・幼虫=小判のような楕円形。
・成虫の大きさ=5ミリ~8ミリメートル
・幼虫の大きさ=1ミリ~4ミリメートル
・幼虫は白色・黄金色・薄茶色
・成虫は赤茶色・黒色
・ゴキブリの幼虫にも似ていて素早く動く |
夜行性は隠れ上手
夜行性のトコジラミは日中は見かけないことが多く隠れ上手な虫です。
日中は暗くて狭い隙間に潜んでいます。(家具・ベッド・ソファー・カーペット・カーテン裏など)
夜行性のため夜間、就寝中に餌となる血液をお求めて移動し、人が寝ている寝具の隙間から露出した足・手・首付近を刺して吸血します。
初めて刺された場合には、激しいかゆみなどの症状も出ず無反応で気が付かない人もいます。
繰り返し吸血されると強いかゆみや紅斑(こうはん)と言った赤い発疹が出るようになります。
日常生活に支障がでるほどの激しいかゆみで、眠れないなどといった不眠症やストレスを抱える人もいます。
トコジラミはどんな場所に隠れている?
日中、寝室などを探索しても
なかなか見つからないトコジラミ・・・。
かくれんぼが上手な虫のようです。
トコジラミは明るい場所が苦手なので
暗くて狭い場所に隠れています。
部屋を暗くして姿を現すのを待つか・・・
それもまたストレスにもなりますね。
上記の写真
トコジラミ発生現場並びに主に発生しやすい場所をまとめました。
トコジラミを探すポイント!以下の写真のような黒っぽい糞(血糞)を探し出そう!
ベッドマットや寝具、ソファー家具、じゅうたん裏、カーテン、畳の隙間、タンスの中、下駄箱の中、本棚の中、部屋の壁の隅、天井の壁
家具類の裏側(普段も暗い場所)や木部の隙間などにカビのような黒っぽいシミを見つけたらそこにトコジラミがいた痕跡になります!
外から持ち込んだ靴や荷物・段ボール類などにも白い卵や小さな幼虫がいるかもしれません! |
ゴキブリの糞には固形物が混ざっていますが
トコジラミの糞は
黒っぽいシミのような血糞です!
昼間はそんな場所に隠れて、潜んでいる場所付近に黒褐色・茶褐色のシミを残します。
数が少ないうちに見つけたいものですが少ないうちの発見んは難しく、数が増えてくると潜んでいる場所に糞のシミが目立ってきます。
ベット・布団・マットレス(寝具)
ベットのマットの隙間や枠、板などは
トコジラミがよく隠れている場所です!
縫い目や隙間に黒いゴマのような
血糞や卵、死骸が潜んでいることがあります。
普段あまり移動もされないじゅうたんやマットにも近く暗くて就寝中の人やペットを狙うにも格好の場所。
時には吸血直後の糞はカビにも似たシミや、ゴマのような黒や赤茶っぽい点模様がトコジラミの血糞です!
畳の隙間
畳の隅や隙間や裏側などに潜り込んで潜んでいることがあります。
体長2~3㎜、体の厚さは1㎜以下の
トコジラミは非常に細い隙間にも入り込みます。
畳の裏に潜んでいる場合が
畳を外して作業する必要があり
薬剤や熱処理、スチーマーなどが必要になるため
専門の業者におまかせするのが安心です。
トコジラミの駆除対策
本格的な道具がなくても駆除する方法
ひとまず自分で駆除する場合におすすめな駆除方法をご紹介します。被害の状況によっては、応急処置として活用してみましょう。
掃除機で吸い取る
掃除機で吸い取る方法は
応急処置として便利ですが
掃除機を掛けるだけでは隠れている隙間にいる
トコジラミを吸引できません。
隙間に隠れたトコジラミを針金などで掻き出してから掃除機で吸い取りましょう。
掃除機で吸い取り切れない場所に潜伏している場合、根本的な解決は難しいかもしれません。
しかし日頃から部屋の掃除や整理整頓を行い
トコジラミの痕跡がないかチェックしておくようにしましょう。
※掃除機で吸い取った場合
速やかに掃除機のゴミ・死骸を袋に入れ
きちんと処分して繁殖を防ぎましょう。
ガムテープで捕る
ガムテープや粘着テープで捕る方法。
これも室内で発見した際の応急処置として駆除できます。
成虫・幼虫・卵などを見つけたら素手ではなくガムテープなどで捕まえましょう。
殺虫剤を使う
殺虫剤はトコジラミ直接に吹きかけるもの。
有効成分がプロポクルス又はメトキサジアゾンの殺虫剤が効果的です。
市販の殺虫剤で一般的なピレスロイド系殺虫剤は
トコジラミに効かないことがあるので購入時は注意しましょう。
自分での薬剤処理は使用上の用法・用量を守って正しく使用し、効果があるか経過観察をして様子をみましょう。
熱処理をする
トコジラミは熱に弱いので
熱を加えることで駆除する方法。
スチームクリーナーやお湯(80℃)以上に5分以上浸ける他、衣類や布団は、ダニ対策同様に熱乾燥機に掛けて乾かし死滅させることができます。
高温の水蒸気を潜伏している隙間に注入する方法もあります。
畳や大きな家具類は独自での熱処理は難しいので専門業者に駆除してもらうと良いでしょう。
燻煙剤
室内に煙を充満させる燻煙剤は、場合によってはトコジラミが逃げて拡散させてしまったり、かえって被害が広がる恐れもあります。
使用する場合にはダニ・ノミ専用では効果が得られない場合があるので、トコジラミに効果があるのか、使用上の注意や用法・用量を守って正しく使用しましょう。
廃棄処分
被害が大きくなった場合には、家具や布団などの廃棄も駆除への近道対策でもあります。
徹底した掃除と不要品の廃棄処分で、潜んでいる卵や幼虫などの広がりを防ぐために再利用されないよう配慮しながら安全な処分を行いましょう。
応急処置の注意
素手で捕まえたり、潰したりせず、掃除機やガムテープ、粘着テープ、殺虫剤で退治して処分することができても・・・
まだ家のどこかに潜んでいる可能性があります!
トコジラミは繁殖力も非常に高いので応急処置後の様子をみながらしっかりと徹底した駆除をする必要があります。
トコジラミの繫殖力はすごい
成虫の雌(メス)は、交尾をすると
約4~5日で産卵を開始します。
1日に5~6個の卵を産み落とし
生涯300~500個程度の産卵をします。
1週間程度で卵は孵化するので
繫殖力はとても旺盛。
旅行者の荷物や流通の発達よって
何らかの荷物に付着したトコジラミが
持ち帰った先で約3カ月後に数十匹増殖して1年後には数えきれない程の数になる。
トコジラミの予防方法は?
トコジラミは、家の中の環境などは関係なく
不衛生だから発生するわけでもありません。
人や物に付着して一緒に移動して
持ち込んでしまうため、清潔にしている場合でも発生してしまうのです。
被害の広がりを防ぐ予防は・・・
・旅行先や宿泊先から持ち帰った荷物に付着していないかチェックする。
・潜みやすい場所を中心に部屋の四隅などこまめに掃除機を掛ける。
・荷物を移動させて整理整頓をしてお部屋は掃除機をかけやすくする。
・なるべく潜みやすい隙間をつくらない。目張りする。
・段ボール類など不要なものはため込まず早めに処分する。
・寝具のあるベッドやソファーを移動して整理整頓する。
・定期的にエアゾールタイプの殺虫剤を隙間に注入しておく。
・定期的に大掃除をして部屋の隅々を点検する。 |
トコジラミの侵入から被害に遭うまで
トコジラミは暗くて狭い場所に生息しているため
刺されたり血糞の発見で被害に気付きます!
家の中に持ち込んでしまってから
しばらく気が付かないことが多いのが厄介な問題です。
被害に気が付いたときには
既に侵入してから数週間経過して
お部屋のあちこちに卵や幼虫がいるかもしれません!!
夜間に活動するトコジラミの駆除は
専門的な知識や経験がないと判断も難しいので
依頼に至るまで時間が経過していることも多いでしょう。
困ったら専門業者に依頼がおすすめ
応急処置だけでは解決に至らず
既に被害が広がっている恐れがあるので
一時的な経過を観察しながら
本格的な退治を望む場合にはプロの駆除業者に任せましょう。
徹底調査を行い、薬剤だけに頼らずに
生活環境に合わせた駆除方法で
トコジラミを吸い取るバキュームや冷却処理、
薬剤処理、トラップ調査など様々な方法で駆除効果を発揮してくれます!
詳しくは害虫駆除業者に調査依頼・駆除の作業内容を確認してみましょう。
まとめ
トコジラミは現在、ホテルなどの宿泊施設以外の一般家庭でも発生します。
主に暖かい春から秋までが一番活発化しますが、
室内の暖房設備の整ったお部屋では一年中生息可能なトコジラミ・・・。
冬場は気温が下がり寒くなると
活動を抑え食料(血)も吸血しなくなりますが
暖房の効いたお部屋は快適です。
刺されたりシミのような黒っぽい痕跡がある
冬場のうちに駆除しておきたい
市販の薬剤で効果が得られない
そんな時には専門の駆除業者にまかせてみませんか?
トコジラミの駆除は専門の業者でも薬剤やスチームを使いますが、卵から孵化した幼虫の駆除をするため、回数を要する場合がある難易度の高い作業でもあります。
被害が広範囲に広がる前にトコジラミに似た虫を発見!これってトコジラミかもしれないと感じたら、まずは刺されないよう応急処置方法で捕獲してから、その後の対策や他にもまだ隠れているトコジラミをしっかり駆除しましょう。